当院では50歳未満は新型コロナワクチン接種対象外になります
現在流行が続いております新型コロナにより、高齢者や基礎疾患を有する方では、重症化し死に至る方が少なからずおられ、ワクチン接種が強く推奨されます。
一方50歳未満の基礎疾患のない方におかれては、重症化はほとんどみられていません。
現在接種が進んでいるファイザー社製あるいはモデルナ社製RNAワクチンは、全く新しく考案されて完成した新薬で、世界中でたいへんに多くの方に接種されていますが、薬事承認としては、米国ではFDAが緊急使用許可を与えたのみ、我が国でも厚生労働省が特例承認しているのみの薬剤で、副反応についてまだ十分には解明されていない薬剤で、現在も安全性などを追跡調査中です。
またこれらのRNAワクチンは従来のワクチンと比べても、大変優れた効果を有しており、今話題のインド株(デルタ株)などの変異株に対しても、重症化、死亡を防ぐことができる反面、感染を防ぐ能力は十分でなく、ワクチンを接種していても、感染の可能性はあり、感染すれば周囲に伝染させてしまいます。
従って重症化リスクの高い家族に伝染させない為に接種されても、目的は果たせません。
重症化リスクの高い家族自身が接種を受けないと予防できません。
この事はワクチン接種が進んだ、イギリス(アストラゼネカ社製ワクチンが多い)やイスラエル(ほぼ全員がファイザー社製ワクチン)において、死亡者が激減している反面、新規感染者が多数おられることが、被接種者の重症化を防ぐが、感染はするし、周囲に感染させうることを証明していると言って良いでしょう。
従って、現時点では、重症化の乏しい50歳未満の基礎疾患のない方への接種は不適切と考えており、接種対象外にしておりますので、ご了承ください。
なおここで述べた基礎疾患とは以下の通りです。
これらの方は現在どれだけ元気で暮らしておられても、高いリスクがあります。
高血圧だけの方でもリスクは高いです。
BMI30以上の肥満の方も含まれることにご注意ください。
慢性の肝臓病とは、肝硬変や慢性肝炎を意味しており、一過性のアルコール性肝障害や、胆石などは該当しません。
ステロイドや免疫抑制剤治療中の方は該当しますが、治療薬や治療の状況から不適となる場合もあります。
基礎疾患を有する方とは
基礎疾患を有する方は次のA またはB に該当する方です。
A、次の1~14 の病気や状態の方で、通院や入院している方
1 慢性の呼吸器の病気
2 慢性の心臓病(高血圧を含む)
3 慢性の腎臓病
4 慢性の肝臓病(肝硬変など)
5 インスリンや飲み薬で治療中の糖尿病又は他の病気を併発している糖尿病
6 血液の病気(鉄欠乏性貧血を除く)
7 免疫の機能が低下する病気(治療中の悪性腫瘍を含む)
8 ステロイドなど、免疫の機能を低下させる治療を受けている
9 免疫の異常に伴う神経疾患や神経筋疾患
10 神経疾患や神経筋疾患が原因で身体の機能が衰えた状態(呼吸障害等)
11 染色体異常
12 重症心身障害(重度の肢体不自由と重度の知的障害とが重複した状態)
13 睡眠時無呼吸症候群
14 重い精神疾患(精神疾患の治療のために入院している、精神障害者保健福祉手帳を所持している、又は自立支援医療(精神通院医療)で「重度かつ継続」に該当する場合) や知的障害(療育手帳を所持している場合)
B、BMI(肥満度を表す体格指数)が30 以上の肥満の方
BMI=体重(キログラム)÷身長(m)÷身長(m)
*BMI30 の目安:身長160cmで体重約77kg 身長170cmで体重約87kg